住宅の塗り替えに使われる塗料は、シリコン樹脂塗料やウレタン樹脂塗料、フッ素樹脂塗料などさまざまな種類の塗料があります。その中にラジカル塗料という塗料があります。
このラジカル塗料は、日本ペイントが販売している塗料になり、パーフェクトトップという塗料がそのラジカル塗料になります。
ラジカル塗料のラジカルとは
この名前の由来にもなっている「ラジカル」とは、紫外線や酸素や水などの劣化因子によって発生する原因のことになります。一般的な塗料では、このラジカルが発生してしまい、塗料の劣化の根本的な原因になります。
そこで、「そのラジカルが発生しない塗料ならば塗料が劣化しないのでは?」という概念のもと開発された塗料になります。
塗料において、紫外線は天敵になります。だからといって紫外線が当たらなければコケやカビが発生してしまい、それはそれで塗料の劣化を早めてしまいます。
しかし、パーフェクトトップのラジカル制御技術が樹脂の劣化を防ぎます。そのため、従来の一般的な塗り替えに使われていた耐久性10年のシリコン樹脂塗料の耐久性を超える塗料になります。
従来の塗料は、塗料の白色顔料として使用される酸化チタンが紫外線を吸収することで、劣化因子であるラジカルが発生します。このラジカルが塗膜(とりょう)中の樹脂を破壊し、塗料の劣化を早めてしまいます。
しかし、日本ペイント独自の新技術であるら利かる制御技術によって、その塗料の劣化の根本的な原因となるラジカルの発生を制御します。
ですから、塗料が劣化する原因がラジカル塗料にはないため、従来の塗料よりも長持ちします。
またこのラジカル塗料は、ラジカルが発生したとしてもそのラジカルが樹脂の破壊を阻止する、光安定剤を併用しています。
そのため、ラジカルを制御することに加え、ラジカルを働きを阻止することのダブルのラジカル対策によって塗料を長持ちさせます。
さらに他の塗料と比較して、雨や風による変形、変色、劣化など変質に耐える強さが驚くほど高いです。
なので、時間が経過しても塗装時の光沢がほとんど落ちることはありません。
ラジカル塗料のメリット
そしてラジカル塗料は、その耐久性の高さもそうですが、大変コストパフォーマンスに優れた塗料になります。従来の塗料が10年に1度塗り替えを行わなければいけないのにもかかわらず、ラジカル塗料の耐久性は約15年以上にもなります。
ですから、家の寿命を60年で考えた場合、塗り替え工事の回数を通常の塗料よりも抑えることができます。なので、生涯で考えれば工事費用を安くできます。
そして、ラジカル塗料はさまざまな下地のものへの塗装が可能です。モルタル面、窯業系サイディングボード、コンクリート、ALCパネル、鉄部、FRP、木部、金属サイディングボード、亜鉛めっき、アルミ等の塗り替えが行えます。
用途としても、戸健住宅はもちろんですが、集合住宅、お店などの店舗、工場や倉庫、オフィスや商業ビル、学校や病院、福祉施設など、さまざまなお客様のニーズにお応えできる塗り替えが可能になります。
ただ、ラジカル塗料でも塗装が行えないものがあります。それは、鋼構造物やプラントになります。通常の住宅の塗り替えではあまり関係がないかもしれません。
しかし、ラジカル塗料を実際に使用する際には、しっかり業者との打ち合わせを行いましょう。
ここまで述べたようにラジカル塗料はコストを抑え、塗料を長持ちさせたいと思う方には大変お勧めな塗料になります。
ただし、まだ塗料としてそこまでメジャーではありません。ラジカル塗料で塗装を行うのであれば、一度施工業者にラジカル塗料による施工が可能かどうか確認するようにしましょう。