地震や台風に強い家作り:建物を支える耐力壁の役割とは

壁

住宅には、数多くの柱や壁があり、それぞれが建物全体を支えています。その中でも、家の屋根の重さや住居そのもの重量を支えている壁があります。それを「耐力壁(たいりょくかべ・たいりょくへき)」と呼びます。

一方、構造的に固定されていない壁のことを、「非耐力壁(ひたいりょくへき)」といいます。耐力壁は動かすことができないのに対して、これはリフォームなどで減らすことができます。

ただ、耐力壁は建物を支えているため、むやみに取り除くことはできません。この壁は、強風や地震などの揺れから守る役割があるからです。

また、一階よりも上にある階層や屋根の重みも支えているため、安全な住宅を作る上で耐力壁はなくてはならない存在です。

建物は横からの力に弱い

家の耐震を考えたとき、多くの方は「柱や梁(はり:床や屋根の重さを柱に伝えるもの)を太くすることで耐震性が高まる」と勘違いしています。

ただ、たとえ柱の太さや梁の強度を高めたとしても、木造ラーメン構造(地震に強い構造体)などでない限り、地震に強い建物にはなりません。そのため、耐震性を高めたいのであれば、耐力壁の量を増やす必要があります。

建物は、縦方向の荷重に対して強い反面、横揺れには弱い特徴があります。

実際に、瓦屋根のお宅の一棟分の重みは約6トン程度あるにもかかわらず、急に崩れることはありません。

しかし、横揺れに大きな地震が発生した場合、瓦の重みで家が大きく揺れすぎてしまい、中には倒壊してしまう住宅もあります。

そのため、建物を支えるには横からのエネルギーに耐えられる構造である必要があります。

そこで、耐力壁を設けることで、横揺れに強い構造物に生まれ変わります。

横方向の力に対応するために、柱と梁(はり)に加えて、筋交い(柱とはしたの間に斜めに入れて補強する部材)を金物で取り付けます。

そして、構造的合板(こうぞうようごうはん:家の耐震性や耐久性などの重要な役割を担う部材に使われる板)などのボード類を所定の釘で打ち付けます。

これにより、住宅の耐震性や強風による横からの力に強い建物になります。

そのため、冒頭で述べた通り、安易に耐力壁を取り除くことはできません。もし、この壁を撤去して間取りを変えたり部屋を広くしたのであれば、代わりの耐力壁や補強が必要になります。

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