太陽光発電の技術が進み、一般住宅でも気軽に発電できるようになりました。そのため、住宅の屋根にソーラーパネルを設置する方は増え続けています。
ただ、太陽光発電システムをつけるとその重さが屋根に加わるため、それに合わせて屋根材を検討する必要があります。
屋根が重くなりすぎてしまうと、建物がその重みに耐えることができずに倒壊してしまう恐れがあるからです。
既存の屋根ではソーラーパネルを支えきれない
例えば、瓦は屋根材の中で最も重いため、これだけで柱や壁には相当な力が加わってしまいます。
そこにソーラーパネルを設置するとなると、その部分に集中荷重(しゅうちゅうかじゅう:一転に重さがかかること)がかかり、建物を傷めてしまう可能性があります。
その重量は、約200~300㎏程度もあり、ピアノ一台分の重みに相当します。
そもそも、屋根は材料以外の重さをさらにプラスすることは考えられていません。屋根裏は換気や家のコンセントなどの配線スペースになっているため、空洞になっています。
また、屋根が重くなると、その分地震によって揺れる影響が大きくなります。
そのため、安易に太陽光発電設備を設置することはできません。
ただし、新築を建てたりリフォームしたりしてソーラーパネルの重みに耐えることができる構造の屋根にすれば話は別です。
しかし、屋根裏の柱を増やしたり補強を入れたりする工事をするとなると、それだけで莫大な工事費用がかさんでしまいます。
これでは、電気代を浮かせることができても施工金額がかさんでしまうため、本末転倒です。ソーラーパネルを設置する目的は、光熱費を浮かせて出費を抑えることが目的だからです。
そこで発想を変えて、屋根の構造を変えるのではなく、屋根材を軽くすることをお勧めします。これであれば、最小限の費用でソーラーパネルを設置することができます。
ソーラーパネルに適した軽い屋根材
前述の通り、屋根材の中で瓦が一番重量があります。そのため、ソーラーパネルを設置する場合、これ以外の屋根にするのが好ましいです。
例えば、銅板(どうばん:銅の板)やガルバリウム鋼板(ガルバリウムこうはん:アルミと亜鉛で鉄を守る鋼の板)などの金属系が最も軽量です。
ただ、材料が高いため、予算に余裕がなければ採用できません。
一方、平型化粧ストレート(スレート屋根:カラーべスト)であれば、低価格な上に見栄えも良いです。また、強度に優れているため、カラーベストを選ぶ方は多いです。
これらの屋根材は非常に軽く、瓦と比較するとおよそ半分以下の重さになります。
そのため、たとえソーラーパネルを増設したとしても、建物を傷める利服を抑えることができます。また、屋根を軽量化することにより、地震による揺れの影響を受けづらくなります。
これらのことを考慮すると、屋根は軽くしたおいた方が、無難であることが理解できます。
もし、どうしても瓦屋根にしたい場合、現在では軽量化されているものが発売されているのでそれを利用することをお勧めします。
ソーラーパネルの設置を考えているのであれば、屋根材のことも一緒に検討するようにしましょう。