マンションの大規模修繕のよくあるトラブルや問題点【対処法】

マンション大規模修繕トラブル

マンションの大規模修繕にトラブルはつきものです。共同住宅になる上に、工事の規模も大掛かりになります。

「コンサルタントに談合された」「プライバシーを侵害された」など、業者とトラブルになったり居住者とトラブルになったりします。

管理組合は、業者と居住者の中間の立場です。両社とトラブルになる恐れがあるのであらかじめ「どのようなトラブルがあるのか」「トラブルの対処法」などについて把握しておきましょう。

コンサルタントの談合によるトラブル

コンサルタント(設計事務所)に大規模修繕を任せる際、談合によってトラブルになります。

談合とは、コンサルタントが施工会社とやり取りを行い、工事費用を意図的に吊り上げてリベート(バックマージンを受け取ること)を行います。

マンション修繕工事悪徳コンサル談合

談合をされると複数社に見積もりを依頼しても価格差が生まれないため、すぐにわかります。マンションの修繕工事をより良いものにするために、コンサルタントに依頼しているのにもかかわらず、談合をされてしまえばトラブルになりますよね。

コンサルタントに修繕工事を依頼する際は、談合によるトラブルに注意してください。

コンサルタントの談合については、「マンションの大規模修繕の談合:詐欺コンサルタントの悪質な手口」の記事で詳しく解説しているため、気になる方は合わせて読むようにしてください。

管理会社による仲介手数料によるトラブル

管理会社に修繕工事を依頼した場合、3~4割の仲介手数料が発生します。管理会社にとって、この仲介手数料は大きな利益になります。そのため、修繕費を利益にしようと企んでいるのです。

管理会社仲介手数料

1,000万円の修繕費用を支払ったとしても、実際に使われる修繕費用は600万円程度になります。

しかし、管理組合としては、管理会社に高額な仲介手数料を取られてしまえば、本末転倒ですよね。トラブルになる恐れがあるので、管理会社に修繕工事を依頼する際は注意が必要です。

管理会社の仲介手数料については、「マンション大規模修繕:管理会社に依頼する設計監理方式とは」のページでわかりやすく解説しているので、管理会社に修繕工事を依頼しようと検討している方は、必ず目を通しておきましょう。

施工不良によるトラブル

修繕工事を行う際、工事後の不備によるトラブルが怒ります。施工後すぐに雨漏りした場合、明らかに業者の施工不備ですよね。

1~2年で雨漏りやひび割れした場合は、業者に補修してもらう必要があります。

しかし、業者によってはアフターフォローの保証期間が短いところがあります。その場合、1~2年での修繕も実費で行わなければいけません。

施工不良の対処法

修繕工事を依頼する際、あらかじめ保証期間を確かめておきましょう。保証期間が10年の業者であれば、施工後数年で発生した雨漏りやひび割れを保証で修繕してくれます。

同じ修繕費用を支払うのであれば、保証期間が長い業者に修繕工事を依頼するようにしてください。それがトラブルを防ぐためのポイントです。

修繕積立金不足のトラブル

修繕費が足りなくなった場合、不足分を居住者に負担してもらう必要があります。ただ、トラブルになりやすいです。

毎月修繕費を積み立てているのにもかかわらず、「修繕費が足りないからその分を支払ってくれ」と言われても素直に納得してくれる人は少ないですよね。

必ず、居住者が納得いく説明をするようにしてください。「いくら積立金が足りないのか」「なぜ、修繕費用が足りないのか」を明確に説明できなければ、入居者は修繕費用を支払ってはくれません。

積立金が足りない場合の対処法

修繕費が足りない場合、以下の3つの方法で対処できます。

  • 修繕時期を延ばす
  • 一時金を集める
  • 不足分を借り入れする

修繕費用が足りない場合は、これらの方法でトラブルを回避しましょう。それでは、順番にご紹介します。

修繕時期を延ばす

修繕費が足りない場合、修繕時期を先延ばしにする方法がおすすめです。実際に、積立金が集まるまで工事を延期する管理組合は多くいらっしゃいます。

修繕工事は、ひび割れなどがひどくなければ、多少時期が遅れても問題ありません。したがって、築12年で行えなくても築15年で行うなど、積立金が貯まるまで少し時期を遅らせるようにしてください。

一時金を集める

積立金の不足分を一時金で集める方法があります。足りない分を徴収することで修繕費用を補います。

しかし、先ほどお伝えしたように、居住者が納得した上で足りない分を支払ってもらう必要があるので、納得させるような説明をしなければいけません。

不足分を借り入れする

修繕費用の不足分を借り入れする方法があります。借り入れを行うことで、大規模修繕を計画通り行えます。

ただし、借り入れを行った費用は、居住者の積立金から返済しなければいけなくなるため、その分積立金は高くなるので注意が必要です。

借り入れを行う際は、「借り入れを行えばいい」という考えではなく、「修繕費用を抑えられないか」「管理会社に仲介手数料を支払わない」など、無駄な費用がないかを今一度確認するようにしてください。

施工中の住民からのトラブル

大規模修繕のトラブルの中には、施工中に起こる住民からのクレームがあります。起こりやすいトラブルをご紹介いたします。どのようなトラブルが起こるのかを事前に把握しておきましょう。

修繕工事は、3~6カ月間に及ぶため、入居者のストレスは溜まりやすいです。そのため、些細なことで大きなトラブルになりやすいので注意しましょう。

騒音、臭い、ほこりなどのゴミによるトラブル

施工中、工事音や塗料の臭い、ひび割れの補修時のほこりやゴミなどに注意するようにしてください。

事前に説明をしておき、作業中は窓を開けないようにしてもらうなどアナウンスを怠らないようにしましょう。

近隣住民からのクレーム

修繕工事のトラブルやクレームは、入居者だけではありません。近隣住民からもクレームが発生する恐れがあります。ほこりやゴミが飛んだり、騒音がうるさかったりすれば、ストレスになるのではないでしょうか。

居住者は、自分たちのものの修繕であれば、ある程度は我慢できます。しかし、近隣住民からすれば、他人の工事になるのでクレームは起こりやすいです。

トラブルを防ぎ円満な工事を行うためには、居住者だけではなく、近隣住民へのケアも怠らないようにしましょう。

セキュリティ面のトラブル

足場を設置して修繕工事を行うとセキュリティ面が気になります。足場は第三者が無断で登ることができるため、セキュリティ面が不安ですよね。

特に女性がいるご家庭は、安全面に不安抱くことが多く見られるため、防犯カメラの設置などを徹底し、セキュリティ面に配慮するようにしてください。

プライバシーの問題

大規模修繕を行う際、ベランダに作業員が入ることがあります。その場合、プライバシーの問題がトラブルになります。「勝手にベランダのものを移動した」「覗かれた」など、悪気が無くてもトラブルになる恐れがあるからです。

セキュリティやプライバシーについては、無足場工法を行うとトラブルを防げます。無足場工法とは、ロープで上からぶら下がり、レスキュー隊のように外壁の修繕工事を行う方法です。

ただし、修繕工事の規模や業者が近くにいないなどの理由から、必ず行える方法ではありません。

なお、無足場工法については、「【マンションの大規模修繕】足場なし・無足場工法の特徴」の記事で詳しくご紹介しているので、興味のある方は合わせて読むようにしてください。

まとめ

マンションの修繕工事は、業者や入居者とトラブルになりやすいです。そのため、事前にトラブルやクレームが起こらないような工夫が必要です。

円満にマンションの大規模修繕工事を行うためには、ここでお伝えしたことを参考にしてトラブルが起こらないように管理組合や施工業者が協力し合い、努力するようにしてください。

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