窯業系サイディングボードの特長とは:塗装の時期と4つの特徴

住宅の外装材の中に、「窯業系(ようぎょうけい)サイディングボード」があります。これは、セメント質と繊維質を板状に加工したものになります。

実は、新築戸建ての10棟に7棟がこの外壁材です。工期が短く、さまざまな柄や色のバリエーションがあるため、とても人気があります。

しかしながら、「窯業系サイディングがどのようなものなのかわからない」という方も多いのではないでしょうか。

本記事では、窯業系サイディングの特長をお伝えします。各メーカーごとの種類もご紹介するため、あなた好みのものが見つかるのではないでしょうか。

目次

1.窯業系サイディングの特長

窯業系サイディングが人気の理由は、数多くの魅力的な特長があるからです。デザイン性に優れていることももちろんですが、機能性に優れている点も人気な要因になります。

しかし、窯業系サイディングの特長はそれだけではありません。それでは、どのような特徴があるのかを順番にお伝えします。

1-1.本物のようなデザイン性

窯業系サイディング

窯業系サイディングは、本物のようなデザイン性の良さが人気の理由です。よく外壁に「レンガ」「タイル」の住宅を見かけます。

実はほとんどが窯業系サイディングなのです。

本物に近い風合いや色柄を再現できます。「住宅の外観をおしゃれにしたい」という相談は多く見られるため、窯業系サイディングは、そのような希望のお客様に人気のある外装です。

洋風の外壁はもちろんのこと、和風やモダンなどの外装も表現できるため、あなた好みの外観にできます。もし、風合いのある外装にしたい方は、窯業系サイディングにすると本物のようなデザインの住宅になります。

また、板状のものと組み合わせて加工するので、本物のレンガなどよりも工期が短く、価格がお手頃なのが魅力です。

1-2.地震に強い

窯業系サイディングは、従来のモルタル塗りの外壁に比べて1/2以下の重量になるため、耐震性に優れています。建物自体が重いと地震の揺れの影響を受けやすいからです。

モルタルは、砂とセメントと水を混ぜたものを外壁に塗るため、壁が重くなってしまいます。以下がモルタルの外壁のイメージです。

日本は地震が多い国です。窯業系サイディングであれば、軽くて耐震性に優れた外壁にすることができます。万が一大地震が起こってもいいように、サイディングの外壁にして揺れに強い住宅にしましょう。

1-2-1.ひび割れしにくい

モルタル・サイディングひび割れ

出典:ニチハ株式会社

サイディングは、複数の板を組み合わせて施工するため、地震が起こってもひび割れしにくいです。

一方、モルタルの外壁は、壁一面が一つになっています。この場合、地震による力の逃げ道がありません。そのため、クラックが発生しやすくなります。外装がひび割れていると見栄えが良くありません。

いつまでもきれいな外観を保つために、窯業系サイディングの外壁にしましょう。

1-3.長持ちさせる通気工法

サイディング通気工法

出典:アイフルホーム・通気工法

窯業系サイディングは、裏面に「通気工法」と呼ばれる空気の通り道があります。これにより、建物の劣化を防ぐことができるのです。

窯業系サイディングは隙間があるため、外壁の中に雨などの湿気が溜まります。そのまま放置すると外壁の内部が腐ったり、シロアリの被害にあったりします。

しかし、空気の通り道があることによって、湿気を外部に逃がすことができるのです。そのため、内部が腐敗するのを防ぎ、外装材を長持ちさせます。

なお、この空気の通り道は、遮断熱効果(熱を通しにくくすること)があるので、夏場の室内のエアコンの冷気を外に逃がしません。つまり、窯業系サイディングは、冷房代を節約できる効果が望めるのです。

1-4.火災に強い

窯業系サイディングは、火に強いセメント系の材料を使用していることから、優れた防・耐火性能を備えています。メーカーによっては、耐火等級(どのくらい火に強いのか)が最高レベルの4等級のものが販売されています。

住宅にとって、火災はあってはならない災害です。万が一のことを考えると、炎に強い外装材にすることを強くおすすめします。大切な家と家族を守るために、窯業系サイディングで家を建てましょう。

2.窯業系サイディングのデザインの種類

窯業系サイディングの人気の理由にデザイン性があります。レンガ調やタイル調、木目調など本物そっくりなデザインがあるのです。そこで、どのようなデザインがあるのかをご紹介します。

2-1.石柄

天然の石を表現したサイディングです。本物のような素材感やデザイン性になります。

2-1-1.ブラウン系

窯業系サイディング、石柄

出典:ニチハ株式会社

2-1-2.グレー系

窯業系サイディング、石柄グレー

出典:ニチハ株式会社

2-1-3.ホワイト系

窯業系サイディングホワイト系

出典:ニチハ株式会社

2-2.レンガ・タイル

レンガやタイルは、洋風の外観にマッチします。また、独特な高級感や色合いが、あなたの住宅をより良く見せることが可能です。

2-2-1.ブラウン系

窯業系サイディング、タイル・レンガ

出典:ニチハ株式会社

2-2-2.ブラック系

窯業系サイディング、ブラック系

出典:ニチハ株式会社

2-2-3.ホワイト系

窯業系サイディング・タイル、ホワイト系

出典:ニチハ株式会社

2-3.木目

木目のデザインにすることにより、ナチュラルな雰囲気のある外観になります。木のアクセントを加えて、暖かみのある外装にしましょう。

2-3-1.ブラウン系

窯業系サイディング、木目

出典:ニチハ株式会社

2-3-2.ホワイト系

窯業系サイディング、木目ホワイト系

出典:ニチハ株式会社

2-4.ライン

横のラインのサイディングは、モダンな印象を与えます。モダン住宅がご希望の方は、このデザインがおすすめです。

2-4-1.濃いブラウン系

窯業系サイディング、ラインブラウン系

出典:ニチハ株式会社

2-4-2.ブラウン系

窯業系サイディング、ラインブラウン系

出典:ニチハ株式会社

2-5.ベース系

ベース系は、シンプルなデザインになります。その中でもいろいろな種類の外観があるため、あなた好みの住宅のイメージに合ったものを選びましょう。

2-5-1.ホワイト系

窯業系サイディング、ホワイト系

出典:ニチハ株式会社

2-5-2.コンクリート風

窯業系サイディング、コンクリート風

出典:ニチハ株式会社

2-6.独創的なデザイン

窯業系サイディングは、豊富なデザイン性が魅力です。そのため、少し変わったデザインがあります。「ほかの住宅とは違うデザインがいい」という方は、このような外観にするのも1つの方法です。

2-6-1.ブラック系

窯業系サイディング、ブラック系ライン

出典:ニチハ株式会社

2-6-2.ホワイト系

窯業系サイディング、ホワイト系

出典:ニチハ株式会社

2-6-3.ブラウン系

窯業系サイディング、ブラウン系

出典:ニチハ株式会社

3.窯業系サイディング主要メーカー

窯業系サイディングは、メーカーによってデザインや性能が異なります。ここでは、主要メーカーをご紹介します。数ある商品の中から、あなたに合ったメーカーや商品を選びましょう。

3-1.ニチハ株式会社

ニチハ株式会社

出典:ニチハ株式会社公式ホームページ

ニチハ株式会社は、窯業系サイディングのメーカーの中でも最大手になります。COOLというサイディングが、グッドデザイン賞(良いデザインで社会貢献するともらえる賞)を受賞しました。

3-1-1.COOL:窯業系サイディング初の鏡面仕上げ

COOL

出典:ニチハ株式会社・COOL商品ページ

窯業系サイディングでは初の鏡面仕上げの外装材になります。サイディングらしくないものを目指した商品です。

3-1-2.風光・高質感のある光沢を抑えたマット塗装

ニチハ株式会社・風光

出典:ニチハ株式会社・風光商品ページ

光沢感のないマット塗装により、落ち着いた雰囲気と高級感を演出します。

3-2.ケイミュー株式会社

ケイミュー株式会社

出典:ケイミュー株式会社公式ホームページ

屋根材や外壁材を手掛けているメーカーになります。スレート屋根に使われている屋根材の「カラーベストコロニアル」が有名です。

3-2-1.光セラ・光セラトピア・光セラPixcera

ケイミュー・光セラ

出典:ケイミュー株式会社・光セラ商品ページ

光触媒によるコーティングにより、汚れにくく色あせしにくい外壁材になります。また、光触媒は空気をきれいにすることができるため、エコな外装材です。

3-2-2.親水セラ・親水セラPixcera

ケイミュー株式会社・親水セラ

出典:ケイミュー株式会社・親水セラ商品ページ

親水コーティングにより、汚れにくく色あせしにくい外壁材になります。独自の技術により、本物そっくりな質感になります。

3-3.旭トステム外装株式会社

旭トステム外装株式会社

出典:旭トステム外装株式会社公式ホームページ

シーリングレス工法(隙間を埋めるためのゴムを必要としない方法)などにより、シーリングのメンテナンスの必要がない外装材を販売しているメーカーになります。

通常、シーリングは劣化するため、メンテナンスをしなければいけません。しかし、シーリングレスであれば、その必要がないので、その分のメンテナンス費用を抑えられます。

3-3-1.ガーディナル

ガーディナルノエガ・旭トステム外装株式会社

出典:旭トステム外装株式会社・ガーディナル商品ページ

旭トステム外装の最高級サイディングです。業界最長の塗膜(塗装)20年補償になります。(2016年12月)

デザイン性や耐久性に優れているサイディングになるため、おすすめの外装材です。また、先ほど述べたように、シーリングレス工法によって、シーリングのメンテナンスが必要ないのが特徴になります。

3-3-2.ガーディナルSmart

ガーディナルSmart

出典:旭トステム外装株式会社・ガーディナルSmart商品ページ

ガーディナルSmartは、シーリングレスに加えて、出隅部にも目地がありません。つなぎ目がないため、表面がきれいな一面な仕上がりになります。また、シーリングによるメンテナンスが必要ありません。したがって、メンテナンス費用を抑えることができます。

おしゃれに、メンテナンスを簡単にしたい方は、このサイディングがおすすめです。

4.窯業系サイディングのメンテナンス

窯業系サイディングは、一般的にメンテナンスが必要になります。年数が経過すると劣化するからです。そのため、7~10年に一度塗り替えたり、シーリングを打ち変えたりします。

しかしながら、窯業系サイディングのメンテナンスについて多くの相談を受けます。素人では知識がないため、適切な塗装のタイミングや方法がわからないのではないでしょうか。

そこで、以下では窯業系サイディングのメンテナンスに必要な情報をお伝えします。

4-1.窯業系サイディングの塗り替え時期と目安

窯業系サイディングのメンテナンス時期は、おおよそ10年に1度です。しかし、塗装の種類や地域によって劣化具合は変わってくるため、一概に築年数で判断することはできません。

場合によっては、7年で外壁塗装を行わなければいけないケースがあるからです。適切な時期を見極めて塗り替えを行いましょう。

4-1-1.塗り替えの目安:チョーキング現象

サイディングチョーキング現象

外壁を手で触ると粉が指につきます。これをチョーキング現象といいます。これは、劣化した塗料が表面に出てくる現状です。外壁は、雨風や紫外線の影響を受けているため、劣化してしまいます。

つまり、チョーキング現象が起こるということは、塗装が粉化してしまっているということになるのです。塗料で得られる防水性や耐久性がなくなっている証拠になります。

もし、あなたの住宅の外壁を触ってみてチョーキング現象が起こったのであれば、塗り替えを検討しましょう。

4-2.目地部のシーリングのひび割れ、剥がれ

シーリングの劣化

塗料同様に、サイディングの隙間を埋めているシーリングも劣化します。年数が経過すると、ひび割れたり剥がれたりします。その場合、隙間から雨水が入る可能性があるため、なるべく早めにメンテナンスするようにしてください。

4-2-2.打ち替えと打ち増し

シーリングのメンテナンスには、「打ち替え」と「打ち増し」の2種類があります。打ち替えは、古いシーリング材を取り除いた後、新しいシーリングを打つことです。

シーリング打ち替え

そして、打ち増しは古いシーリングの上から新しいものを打つメンテナンス方法になります。

シーリング打ち増し

一般的に、打ち替えを行うほうが多いです。打ち増しの場合、古いシーリングが内部で剥がれてしまう可能性があるため、劣化しやすいからです。メンテナンスは、できるだけ打ち替えを行ったほうが長持ちします。

ただし、打ち替えのほうが高額な費用が必要になるので、予算とのバランスや劣化状況を踏まえた上で適切なメンテナンスを選びましょう。

5.窯業系サイディングの外壁塗装(塗り替え)のポイント

窯業系サイディングの外壁塗装には、いくつかのポイントがあります。これを知らずに失敗してしまう方は多く見られるため、必ず目を通しておくようにしてください。

5-1.クリア系塗料で塗装する

クリア塗料

先ほども述べたように、サイディングは本物そっくりなレンガやタイルが魅力的です。そのため、クリアの塗料(透明の塗料)で塗装しないと、せっかくの柄や模様が消えてしまうので注意してください。

実際に、このことを知らずに塗料を選んでしまったばかりに、デザインが塗料一色になってしまい、後悔してしまった方からの相談は多く受けます。そうなってしまった以上、手遅れです。どうすることもできません。

もし、これから初めての外壁塗装を行うのであれば、施工業者に「デザインが消えないようにしたい」ということを伝えるようにしましょう。

5-2.外壁塗装とシーリングの補修は同時に行う

窯業系サイディングのメンテナンスは、外壁塗装とシーリングの補修は同時に行いましょう。両方行うと効率が良く、費用を抑えられるからです。

よく、「外壁塗装だけ」「シーリングの補修のみの工事」を希望する方は多く見られます。

しかし、それはおすすめできません。両方の工事を行うには、足場を組む必要があります。一般的に足場台は20万円程度の費用がかかるため、別々に行うと割高になってしまうからです。

また、外壁塗装とシーリングは、片方だけメンテナンスしても防水性を防ぐことはできません。塗装だけでは、隙間から水が入ります。また、シーリング補修だけを行っても外壁から水が入るからです。

別々に行うと費用が高くなる上に、両方メンテナンスしなければ耐久性が高まることはありません。そのため、外壁塗装とシーリングは、同時にリフォームするようにしてください。

まとめ

窯業系サイディングは、デザイン性に優れている上に施工期間が短いため、人気の外装になります。せっかくマイホームを購入するのであれば、おしゃれな外観にしたいものです。その場合、窯業系サイディングを外装材に選ぶようにしてください。

ただし、メーカーやデザインによって種類があります。これから外装材を選ぶ方は、それぞれの特長を把握した上で選びましょう。

また、窯業系サイディングのメンテナンスにはポイントがあるため、ここでお伝えした内容をもとにリフォームするようにしてください。

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